お布施の話

インドで体験したことなんですけど、シバナンダさんのお祭りの時に物乞いしてる人がいたの。こじきのその人が私を見て「お前はお菓子を持っているか?」っていうから「いいえ。持ってない」って言ったら、自分が食べようと思ってすごく大事に握り締めていたお砂糖のお菓子、真っ黒な手の指紋がビチッとついているんだけど、「そうか持っていないのか…」って半分に割って「はいよ」って私にくれたの。お布施っていうのは余っている時間とかお金をあげるものじゃないんです。たったひとつしかない自分が大事に食べようと思って握り締めていたものの半分をあげるって事なの。半分しか残らなかった。それでも彼は施しができる自分なんだなあって、幸せなのよ。 ヨーガ教室シャンティパット主宰 紙やまさみ