おはようございます。
まさみブログ「本気の扉」(1月10日)をお届けします。
◆芸術を超えたゆったりとした時間のなかで◆
久しぶりに、森下洋子さんのくるみ割り人形を見に行ってきました。
1948年のお生まれだそうですから、71歳か、お誕生日がきていれば72歳になるんでしょう。クララは10歳の役ですから、カレンダー的にいうとかなりの年齢の差があります。
最後に見たのは5年くらい前でした。その時もクララがどんどんかわいらしい女の子になっていくな〜という印象があったんですけれど、今回はまた更にクララは、くるみ割り人形を守るための気丈さもあったんだ、結構芯の強い女の子だったんだ、という感じもして、お願いするシーンの健気さというか必死さも一段と増していて、クララの人間としての躍動感が増したという印象を受けました。
踊りも、5年前のときよりもっと体力がついたように見えました。
あのときは、3回転はしなかったんですけれど、今回はその回転も支えなしでとても美しくて、鍛えるということはやはり年齢を超えるんだなということも強く感じました。
なぜ彼女が、鍛え続け踊り続けたいか。
その思いを考えると、彼女の生まれてきた信念として、バレエを通して人々を癒す、幸せにしたい、悩みを忘れる時間をあげたい、そこから頑張る勇気を与えたいという思いが、年齢を超えて鍛え続けさせているのではないかなと想像します。
森下洋子さんと相手役のくるみ割り人形ばかりに目がいきがちですけれど、今回思ったことは、あの舞台に出ている人だけでも100人以上のバレリーナがいて、キャンディーボックスから出てくる一人のキャンディー役の子の演技のクオリティや、生演奏の楽団の一人のバイオリンの音のクオリティと集中力、小道具さん大道具さんがクララが座ったカウチを動かすタイミングとか、ですね。
あの1つのステージに関わっている人は、たぶん150人以上いると思うんですけれど、その人たち全てが、自分が150分の1の責任をしっかり果たすという気迫や集中力と責任感が、舞台のなかから見えてきたんですね、今回特に。
森下洋子さんが座長で主役ですけれど、1人で踊っても舞台は成立しないわけで、その150人の方々、関わっている方々、もしくはもっと、チケットを販売したり受付などを考えると300人以上の人があの1回のステージのために動いていると思います。その人たちが自分が自分の責任を果たしてこそ、この3時間の公演が成功するという思いが本当に強く伝わってきて、とても感動しました。
自分たちのキールタンを考えると、いまキールタン隊は10人で、どうしても目先のことに目が行きがちですけれど、やはり自分が10分の1の責任を上質のクオリティと高い集中力で果たすんだ、という意識が集まったときに、やっとひとつの形になる。
それがエネルギーを生み、祈りを生み、一緒に歌う人に初めて届くのだということが一番強く感じたことですね。
本当に素晴らしかったです。
くるみ割り人形は、最初に私が見だした頃は、一週間通しで公演があって、だんだん3日になり、クリスマスの2日間だけになって、今回は日曜日の1回だけでした。
クオリティを下げないで年齢を超え、最高のものを届けるというときに考えていくべきこともあるんだな、闇雲に回数をやるだけじゃなくて1点に集中して最高のパフォーマンスをする。
全員がそのことに意識を集中させて、また森下洋子さんの、年齢を超えた最高のパフォーマンスを最高の形で出すという意味があって、スケジュールも変わっているのだというのも併せて感じて、感動と気づきとメッセージと、いろんなものを頂くことが出来ました。
同時に見終わったときの3時間、夢の世界のなかで脳と体と心を洗って頂けたというエネルギーの広がり。
なんていうか、芸術を超えたゆったりした時間のなかに自分が楽しく漂うことができて、こういう時間を来年はもっとたくさんつくったほうがいいと思いました。
それは必ず自分のその他の活動を豊かにしてくれる栄養なので、これを削ってはいけないんだと、とても強く感じたので、令和2年の私のスケジュールと優先順位と動きというものを、もう一度見直すことができて、いろんな意味でとてもよかったです。
アメイジング・ヨーガ教室
シャンティパット主宰 紙や まさみ
2019年12月25日(水) 朝のレッスンで