思いやる心というのは、相手が今どういう状況にあるのかをきちんと見極めて、相手の気持ちと立場と状況に合わせて、自分の要求をどういう形で出したらいいのかを考えるという事で、それが大事だと思うんですね。だから、自分が嫌われないために言っている「ありがとう」と、相手を喜ばせたいために言っている「ありがとう」とではおなじフレーズでも意味とエネルギーと重みが全然変わってきますね。思いやるというのは相手の心を察する想像力を持つという事ですから。
どんなによかれと思っていい事をしていても、自分の都合で相手に押しつけている間は、そのいい事のエネルギーがいい方向に向いていかないんですね。人と人との繋がりというのは、基本は喜ばせたいなって思えるかどうかって事ですけど、同時に不愉快な思いをさせたくないって思えることがセットになっていて、そのためには想像力が必要になります。
出典:「五つの天使が微笑んでvol.3(3)ありのままの自分」p154
担当:くみこ