写真とかダンスとか、表現によってとても美しいなあと思うものは、「この瞬間しかなかった」という瞬間を切り取っている感じがするからです。もしくは「このラインしかなかった」「他に取り替える事ができない」というものが表現できた時に、すごくそれが美しいわけです。そこに至るまでには、たぶんすごく意識的に、基本練習を何千回も何万回もされていて、それが発表という瞬間に出てくるんだと思うんです。人間の存在感とか美しさっていうものも、きっと同じだろうと私は思います。無意識の時間を何回反復しても、美しさは積み上がっていかないです。日常の中の、本当に意識的な時間の積み重ねが、その人の美しさと生んでいきます。
ヨーガ教室シャンティパット主宰 紙やまさみ